内閣府認証NPO法人 Green Help Japan (GHJ)

宝塚歌劇から想像出来る世界 [30]

2010年2月10日

NPO法人グリーンヘルプジャパン

代表理事 近藤和子

 

雪組
主演・・・音月 桂
ミュージカル
『ロミオとジュリエット』  原作/ウィリアム・シェイクスピア   

作/ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出/小池修一郎

[解 説]抜粋


世界で最も知られている永遠の純愛物語、ウィリアム・シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」が、作詞家、作曲家、そして演出家でもあるジェラール・ プレスギュルビック氏によって新たにミュージカル化。2001年にフランス「パレ・デ・コングレ・ドゥ・パリ大劇場」で初演される。スペクタクルで現代的 要素を持ち合わせながらも幻想的な解釈による舞台は絶賛を博し、以後、スイス、ベルギー、カナダ、イギリス、ロシア、ハンガリー、オーストリア、韓国など 世界各地で上演され、国際的なヒットを放ちました。詩的な楽曲は多くの人々に愛され、全世界で500万人以上の観客動員を誇り、初演から10周年を迎える 今も世界各地で上演が予定され、日本では宝塚歌劇が、小池修一郎の潤色・演出により、柚希礼音、夢咲ねねを中心とした星組選抜メンバーにより、2010年 7~8月に梅田芸術劇場、博多座においての日本初上演し、今回は、新トップスター音月 桂を中心とした新生雪組の大劇場お披露目公演として、豪華なフィナーレも加え、更に華やかにドラマティックに上演いたします。

 

「想像出来る世界」

 

「ロミオとジュリエット」の公演は星組で観劇していましたので、以前の内容とは違うことは分かっておりました。

 

新生雪組は、トップと2番手が続けて卒業という流れもあり、それに伴っての卒業生は10人を超えている。

 

このような状態を外から見ていますと、大丈夫かしら? 大変だろうね。という良い意味での思いがわき出てくる思いを抑えることが出来なかったのは事実でした。

 

お披露目公演の「初めて愛した」という演目の作品を観劇して、そうした思いは消えました。全員参加型の演技と音月さんの感情表現の深さに、涙が出るほどでした。何故か、心が伝わって来るのでした。

 

きっと、このエネルギーがどんな難問も乗り越えさせてくれるような気がしておりました。時間の許す限り公演の初日には観劇するようにしておりますが、1 月1日が初日の雪組公演は、4日目になりました。気になりながら……過ごしたお正月の三が日でした。素晴らしい出来だ、という情報は流れていましたが、こ の目で確かめないと、と初見の日を楽しみにしていました。

 

そして、1月4日が来ました。

 

良く知る大劇場ですが、新年という気持ちも手伝い、私までも新生しているような気で劇場に入りました。

 

一幕が終わり……、盛り沢山の美しい歌声、全員参加型の一生懸命のエネルギーは観客の胸の奥深くまで届き、心が洗われるような気がしてきました。内容は 争いも含まれているのですが、ただただ歌声に魅了されてしまいました。二幕目は、一幕目の感情の高ぶりも手伝い、すすり泣く声もあちこちで聞こえてきまし た。

 

みんなすごい! と心の中で叫びました。
その後、観劇を重ねる度に、公演上で訴えながら歌う、内容を噛みしめながら、聞いていますと、今の世の中、今までの歴史の根底を流れていた心理であるかの ような思いがしてきました。お互いが、許しあう。愛し合う。こうした世界が、争い・憎しみという大変むずかしい岩を溶かしてしまう。私自信を思い出して見 ても、何かが起きないと反省できない、自己の曖昧さを感じていました。

 

そして、現在の世の中の動きの中にも共通する事があることも感じ、この観劇を通して、この公演のエネルギーや思いが、世の中に溶け込むことを願わずには おれませんでした。今年は、平成の開国だと、いうことも言われています中、政府は福祉と環境のことが理解できる経営者を育成しようとする方向が見えてきて います。言い換えれば、そうならないと、地球が大変だし、そこに住む人間を含む、生物全部の生態系が崩壊してしまうところまで来ている様な気がします。

 

こうした、社会情勢の中で、宝塚歌劇ではレビューという名のショーがあります。

 

このショーは批判。評論。という意味があり、もとはパリで、12月に1年間の出来事を急激に場面を転換させながら諷刺的に演じた一種の喜劇。第一次大戦後各国に流行。踊りと歌とを中心にコントを組み合わせ、多彩な演出と豪華な装置を伴うショーです。

 

このような、作品を作り続けてきて95年以上の歴史がある、この劇場を支えてこられた、脚本家や演出家にも、このレビュー精神が流れていると感じる事があります。
この度の豪華なフィナーレの中に、過去数千年の歴史を修正するような演出がされているのを感じました。

 

政府は「平成の開国」といい、キリスト教では「愛と調和」、仏教は「法華経」という世界から新しい時代を先人たちがメッセージしているという。

 

今、新しい時代は到来しつつある。後から生まれて来る人ほど、新しい時代のエキスを蓄えているという。この度のジュリエット役の生徒さんはダブルキャス トで、下級生でした。今回は特に、新しい時代のエキスをいっぱい蓄えた生徒さん達が作り上げる夢のような世界の中からも、生きられるエネルギーが流れ出て いるような感じを受けました。今からの、新生雪組の活躍が楽しみです。