内閣府認証NPO法人 Green Help Japan (GHJ)

宝塚歌劇から想像出来る世界 [6]

2007年12月10日

NPO法人グリーンヘルプジャパン

代表理事 近藤和子

 

花組 ミュージカル・ピカレスク
『アデュー・マルセイユ』
マルセイユへ愛を込めて-
作・演出/小池修一郎


今回は春野寿美礼さんのサヨナラ公演でもあり、熱い思いで観劇される方も多く、中身の深い公演であったように思います。このストーリーは退団される春野さんのために書かれたものであると聞いています。

旅立つという終わりで、退団する感情がリンクするようになっていました。台詞の内容も去り行く事を感じさせる部分もあり、もうこれでお別れだと思うと、いろいろな感情や以前の公演の情景が浮かんできたりして、複雑でした。

 

今回は歌の中に、心に響く歌詞が多く感動しました。過去を振り返らず未来を求めて生きる、力強さが今の時代を生きる姿勢とリンクして来て勇気が湧いてきました。

 

月組の「MAHOROBA」で未来の時代のサポートをする神々が地上に現れてきたような気がしましたがこの神レベルのエネルギーが人間レベルに到達して、自主自立での個の目覚めを誘導しているような気がしました。

 

古代からの言い伝えに、新しい時代の到来の時、2頭の白竜に乗った観音が現れると・・・。

 

観劇していると、現実的な流れの中で、気持ちの交流・心の動きを捕らえているような場面が多く、こうした世界を追っているといつの間にか心の内面を見つめているのです。

 

そしていつの間にか自分自身の心も豊かになり、白竜に乗った観音の気分になれる事もあり、神秘でした。

 

その中で、生徒さん全員が1日1日が最後となる春野さんとの日々を大切にし、あふれ出るような愛の表現、それに答える春野さん!花組らしく咲いて実を結び、種が出来、芽を出すという、豊かな世界を見ているようでした。

 

次期トップという責任を背負っての真飛 聖さんの演技も力がこもっており、真面目さ・コメディーな演技にも新しい面を発見しました。

 

壮 一帆 さんは今回の役が対立する側なので、何時もの明るい演技が見られなかったけど、終盤に近づき硬い中で、ユーモアを作り出す所は壮さんらしさが出て楽しかった。

 

愛音 羽麗さんは女役になりとても美しかった。春野さんの側に長くいた人らしく、場面場面にその雰囲気が出ているような気がしました。

 

桜乃 彩音さんは相手役との別れを全身に受け止めながら、役柄をこなしておられる様子はけなげさを感じました。その事を充分理解されている春野さんの気持ちも手 に取るように伝わりました。生徒さん全員が一丸となって演じる花組のパワーに酔いしれながら、作品が持つメッセージにも増した爽やかで、愛が一杯の舞台で 楽しい思い出になりました。

グランド・レビュー
『ラブ・シンフォニー』
作・演出/中村一徳


解説では喜び、出会い、情熱……様々な愛の形、愛の心情を歌とダンスで綴るレビュー。とあります。

 

春野さんがある日から、座席に向かって、金原さぁ~んと声かけされるようになりました。

 

その勢いに釣られて、大勢の人がはぁ~いと返事を返しました。心の交流が出来たような気がして何時までも忘れない出来事です。

 

このレビューのストーリーは宝塚の新しい時代を迎えるためのメッセージ、悠久の彼方からの時の流れをしっかりと表現されていると思いました。直線的なエ ネルギーの営みから、曲線的・循環的なエネルギーの世界に移り変わる今の時代を充分に満喫出来るものでした。

 

そして、新しい時代は女性の時代とも言われている現状の中で、演技の中でも、そうした事が感じられて心の世界が大きく膨らむような気もして来たりして、メルヘンの世界に心が戯れているような気持ちでした。

 

前を見つめた時にのみ開ける世界 そこに愛が宿るとき、未来は明るい。